これからの世の中,英語ぐらいできないと困るに決まっている.でも,自分は英語ができないし,どうやって子供に英語を教えたらいいのかもわからない...
こんな悩みを持っている方は非常に多いのではないですか.私もそうです.私は1年近くアメリカに住んでいましたし,年に3回ぐらいは海外出張があります.そういう意味では恵まれている方なのかもしれません.でも,それだからこそ,自分の英語力の乏しさを痛感もするし,子供には同じ苦労をさせたくないと強く思うのです.
子供をバイリンガルにしてあげたい!
少なくとも,中学校や高校,さらには大学で習う英語は,実践では何の役にも立たないことは実証済みです.何年もかけて,それこそ何百万人という日本人が実証してきました.私もその1人です.
学校だけではダメだと気付いた人達は,書店や通販で購入できる英語学習教材や,巷に溢れる英会話学校にすがりつきます.でも,続かないんです.気力も,時間も,お金も.すべてを否定するわけではないですが,結局無駄だったという人,あるいは費用に見合う効果はなかったと感じる人も多いのではないでしょうか.私もその1人です.
自分の子供に,同じ道を歩ませるわけにはいきません.絶対に!
この「育児」のページのあちこちに書いていますが,小さな子供の能力は本当に素晴らしいです.大人には想像すらできない偉大な能力を持っています.もちろん,昔は,私達もそんな能力を持っていたはずなのですが,有効に発揮しないまま年を取ってしまったのでしょうね...トホホ...まあ,今更悔やんでも仕方ありません.前向きに考えましょう!
親には無理でも,子供には期待できるのです.
子供は何でもドンドン吸収します.親の役目は,吸収するべき刺激を与え続けることです.子供をバイリンガルにしたいのであれば,英語を聞かせ続けましょう.これしかありません.
だって,そうでしょう.私達が日本会話ができるようになったのは,毎日日本語に囲まれていたからです.ただ,それだけの理由です.日本会話学校に行ったこともなければ,高価な日本語教材を買ったこともありません.
最も大切なのは,できるだけ早い時期から,子供に英語を聞かせてあげることです.大きくなればなるほど,外国語に対する順応性が落ちてしまいますから.具体的には,外国語特有の音が聞き取れなくなるのです.聞き取れないということは,もちろん,話すこともできないわけです.
子供をバイリンガルにするためには,英会話スクールに通わしたり,高価な教材を購入したりしないといけないのでしょうか.もしそうなら大変です.でも,安心して下さい.もっと手軽に,子供と英語を楽しむ方法があります.
問題は,何を聞かせるかです.普通の家庭なら,家に英語のテープやCDが転がってはいないでしょう.仮に転がっていたとしても,親が挫折したTOEICやTOEFLの教材を乳幼児が喜んで聞くとは思えません.英検なんて論外です.そんなものを子供が楽しむはずありません.素晴らしい能力を持っているとしても,やはり好みはあるでしょう.
もっと素直に考えてみましょう.
小さな子供が喜ぶものは?
親子で一緒に読むものは?
そう,絵本です.利用すべきなのは,英語の絵本です.ただし,絵本だけではダメです.親が英語ができるなら問題ないですが,英語ができない親は,正しい発音で読んであげることができません.子供をバイリンガルに育てるためには,ネイティブの発音を聞かせる必要があるのです.そのためには,どうしてもカセットやCDが付いている絵本を用意する必要があります.
カセットやCD付きの絵本があれば,英語が苦手な親でも大丈夫ですよね.自分の汚い発音が子供に伝染するのを恐れる必要はありません.
さて,後は実践あるのみです.英語の絵本を利用して子供をバイリンガルに育てたいと願う方に是非とも読んで欲しい本を一冊だけ紹介します.
とにかく,この本を読んでみて下さい.内容に共感できたら,早速実践してみて下さい.ディズニーの何十万円もする教材を購入する必要はありません.乳幼児向けの英会話スクールに行かせる必要もありません.
実績のあるカセットやCD付きの絵本を用意して,毎日毎日聞くだけです.
赤ちゃんからの英語レッスン―絵本で育てるバイリンガル 著者: 中村敦孔 |
中村敦孔さんの『赤ちゃんからの英語レッスン―絵本で育てるバイリンガル』に紹介されている絵本シリーズのうち,主なものをメモしておきますので,参考にして下さい.国内での販売会社や出版元の情報も記載しておきます.
なお,我が家では,CTP96冊絵本セット(Creative Teaching Press社)のレベルTとOxford Reading Tree(オックスフォード大学出版局)のジャパンスペシャルパック1を愛用しています.子供が飽きたら,次のレベルのものを購入するつもりです.
日本国内だと,下記3社から購入できます(私の知る限り).価格等は変更になるかも知れませんので,購入の際に確認して下さい.なお,2005年1月の時点でCDは販売されておらず,テープのみです.私は桜の花出版から購入しました.
シィーティーエム | 桜の花出版 | The Foreign Buyers' Club
絵本にCDと日本語ガイドが付属するジャパンスペシャルパック1,2,3というセットがあります.絵本だけならAmazon.co.jpなどでも購入できますが,ジャパンスペシャルパックがお薦めです.出版局からは直接購入できませんので,最寄りの取り扱い書店に注文して下さい.私は10%OFFになる大学生協で購入しました.
などのCD/カセット付き絵本セットではなく,普通の絵本を紹介します.
The Very Hungry Caterpillar 著者: Eric Carle 絵が非常に綺麗な絵本です.でも,小さな子供は,絵そのものよりも,「あおむし」が食べた後にあく穴が気になります.この絵本では,あおむしが食べる果物やお菓子に,本当に穴が空いています.その穴に指を入れて,子供はとても楽しそうです.この穴遊びを満喫するためにも,ボード版(Board Book)がお勧めです. 日本語訳の「はらぺこあおむし」もあります. |
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Goodnight Moon 著者: Margaret Wise Brown,Clement Hurd 子供が眠る前に読んであげるのに最適な絵本です.周囲のものに「おやすみ」を言いながら眠りにつく子ウサギ.ページをめくるたびに,だんだんと暗くなっていく絵本.とても綺麗です. 日本語訳の「おやすみなさいおつきさま」もありますが,お勧めできません.原著である英語版を見てもらえばわかりますが,きちんと韻を踏んでいるのです.これが美しさになっています.日本語版は和訳しただけのため,この美しさが失われてしまっています.是非,英語版を手にして下さい. |
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Richard Scarry's Best Storybook Ever 著者: Richard Scarry とても優しい感じのする絵本です.おだやかな感じの絵と共に,いろいろなお話がのっています.その他,アルファベットや数字,動物や食べ物,日常生活で目にするものなどを楽しく学べるようになっています.お勧めです. 大人の英語の勉強にも役立つこと間違いなしです. |
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Silly Willy: A Picture Reader/With 24 Flash Cards 著者: Maryann Cocca-Leffler このシリーズの絵本は,どれも絵が大変かわいらしくて,子供も喜ぶと思います. |
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In a Dark, Dark House: A Picture Reader/With 24 Flash Cards 著者: Jennifer Dussling, Davy Jones 上記"Silly Willy"と同じシリーズです.我が家の子供は1歳半ですが,この絵本を一緒にめくりながら,"Was I scared?"と聞くと,ニコニコしながら"No!"とか"Yes!"とか叫びます.絵本の中では,最後だけ"Yes!"です.意味を理解しているとは思えませんが,絵本を楽しんでいることは間違いありません.是非,試してみて下さい. |