砂糖には常習性があります.そうです.麻薬と同じなんです.それぐらい怖いものなんです.幼い頃から砂糖を使った甘いお菓子を食べていると,いつまでたっても砂糖を欲しがるようになってしまいます.
食べたらいけないと頭ではわかっているのに,ついついチョコレートやケーキを食べてしまう.そんな人も多いのでは? そういう人は,すっかり砂糖の虜になってしまっている恐れがあります.禁煙できない人を意志薄弱だなんて笑えませんよ.
甘いお菓子でカロリーを取ってしまうと,ご飯をしっかりと食べることができなくなってしまいます.そうすると,栄養失調になって,体を壊してしまいます.カロリー不足の栄養失調ではなくて,本当に必要な栄養が足りなくなってしまうんですね.
洋菓子やスナック菓子よりも怖いのは,清涼飲料水や乳酸飲料水などです.炭酸飲料水に物凄い量の甘味料が使われていることは皆さん知ってますよね.コーラを飲むと歯が溶けるとか言って,子供の頃に脅かされたものです.
このような飲み物に使われている果糖ブドウ糖液糖などの甘味料は,砂糖と同じような悪い影響を持っているばかりか,噛まなくてもカロリーを取ることができてしまうため,あごの発達を妨げ,その結果として脳の発達も妨げてしまいます.
スポーツドリンクも同じです.たくさん汗をかくと,水分と一緒に塩分が体から出て行ってしまうため,酷い場合には熱中症にかかってしまうこともあります.そこで,水だけでなく,塩分を取るようにしなければなりません.そんなとき,スポーツドリンクは飲みやすくて手頃なのですが,甘味料をたくさん含みすぎています.体には決して良くありません.
最近の若者は「切れやすい」と言われます.少年犯罪も凶悪化するとともに,件数も増加しています.粗雑で,乱暴で,落ち着きがなく,忍耐力もない.このような症状の原因の1つが低血糖症であると言われています.低血糖症は,甘いものを食べすぎることで起こります.犯罪にまで結びつかなくとも,甘いお菓子を与え続けると,子供は粗雑で落ち着きがなくなります.甘いお菓子やジュースを子供に与えるのは,できるだけ避けましょう.
離乳食をはじめて,子供が色々なものを食べるようになると,キーキーと泣き叫ぶ(不機嫌になる)ようになって,親を困らせることがあります.理由がはっきりしていれば良いのですが,キーキーと言う理由がわからないと,本当に困ってしまいます.どうしてあげたら良いのかわからないと親は精神的にも参ってしまいます.実は,このような子供の症状は,砂糖の取りすぎが原因であることも多いのです.自分がお菓子を我慢できないからといって,子供にお菓子を与えるのはいけません.強い意志でお菓子を控えましょう.
ラヒマ・ボールドウィンは,著書「親だからできる赤ちゃんからのシュタイナー教育―子どもの魂の、夢見るような深みから」の中で, 次のように書いています.
子供は3歳までに食べるものが好きになるということを数多く見てきました.例えば,私は一番下の娘に,3歳以前には鶏肉以外の肉をほとんど与えませんでした.シュタイナーが,鶏肉以外の肉はとても濃密で幼い子供には不適切だと語っていたからです.私たちは菜食主義ではありませんが,娘は今でもこれらの肉を食べず,豆腐の方が好きです.また,私の友人は,子供が3歳になるまで砂糖やお菓子を全く与えずに育て,幼稚園に入るようになってからは,お菓子を食べてもいいことにしました.その子が誕生日パーティなどでカップケーキや他のお菓子をほとんど食べたがらないのを見るのは興味深いものでした.
3歳という年令に明確な意味はないかもしれませんが,とにかく,3歳頃まではスナック菓子や砂糖をできるだけ与えないという方針は正しいように思えます.もちろん,我が家では,与えていません.
じょうぶな子どもをつくる基本食 著者: 幕内秀夫 ご飯を主食とする,日本の伝統的な食生活の大切さをわかりやすく解説しています.パンを主食とする欧米型食生活が日本人に適さない理由,砂糖の危険性,アトピー性皮膚炎やアレルギー,便秘,乳ガンなどを改善したり,予防したりするための食生活などについても書かれていて,特に子育て中の親には是非読んで欲しい本です. 食育関連の本には,ややヒステリックな感じで書かれていたりするものもありますが,この本の表現は柔らかで,嫌みがなく,とても読みやすいと思います. |
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